マウリシオ・ポチェッティーノ:「PSGは将来躍進するだろう」

2020/21シーズンが終わり、パリ・サン=ジェルマンで数か月を過ごしたマウリシオ・ポチェッティーノ監督が初めてのタイトルと将来の目標についてPSG TVで語った。

マウリシオ、1月にPSGの監督に就任してから短い期間で多くの目標を達成する必要がありました。あなたにとっての優先事項は何でしたか?

「まずはチームを団結させることだった。監督就任時、12人の選手を怪我で欠いており、他にも多くの選手が休暇から戻ってきたばかりだった。しかし、試合は待ってはくれないし、3日おきにプレーする必要があり、ずっと連戦が続いた。シーズンの途中から入ったこともあり、フィジカル面では数か月まともにトレーニングをすることができなかった。様々な変更点があったが、シーズン中に変えることができなかったことが一番の問題となった。コロナウイルスに感染する選手も多く、毎日が大変だった。このクラブには必要なものがすべて揃っている。メディカルスタッフ、パフォーマンス、そしてコーチ陣全員で目標を定め、アイデアを出し合い、方針を決めた。そのことを理解した選手たちは終盤までベストコンディションを維持することができた。」

「相手チームもフィジカル面でよく準備しており、PSGは試合数が多いこともハンディとなった。コロナウイルスや怪我などで新鮮さを欠いた試合もあった。」

監督としてどのようにチームを統率しましたか?

「シーズン途中に入ったこともあり、クラブに受け入れられるようにまずはいい関係を作ろうとした。これは簡単なことではないし、一番最初に着手したことだ。そこから自然にお互いのことを知ろうとした。最初のアプローチはうまくいったと思うし、コーチ陣と選手たちもいい関係を築くことができた。トレーニングもうまくいったし、いくつかの目標を達成することができた。もちろんすべてできたわけではないが、良い土台を築き上げることができたと思う。」

わたしたちはあなたはドレッシングルームでも強い関係性を築いていたと感じました。キリアンが得点後にあなたと抱き合うシーンなどもありました。

「誰かのことを理解するためにそれほど時間は要らないんだ。特にサッカー選手は自分の性格すべてを表している。10年一緒に仕事をしたりプレーしても何も繋がりが生まれないこともある。時間が全てというわけではないが、それが役に立つこともある。だけど短期間で強い繋がりをつくることもできる。コーチ陣は自然に関係を築くことで全員から受け入れられていることを自覚していたし、キリアンのエピソードなどはそういうところから生まれているんだ。」

ここ数か月で満足していることはありますか?

「選手たちの変化への対応には満足している。時間がなくて変えられなかったもの、改善できなかったことはたくさんあるけど、このような方法で、ピッチ上で他のアイデアが実践できるようになれば、将来的にはもっと良くなるだろうと思う。もちろん、チームの努力については誇りに思っている。チームの状況や自分たちに何ができるのかは、自分たちしかわからないことだった。選手だけでなく、クラブのスタッフ、すべての関係者を誇りに思っている。すべての大会で最後までプレーするための努力は、信じられないほどのものだった。トロフェ・デ・シャンピオン、クープ・ドゥ・フランスで優勝し、チャンピオンズリーグでは準決勝進出した。ベストな状態ではなかったにもかかわらず、リーグ戦でも最後の試合まで優勝の可能性を信じて戦った。1月に来たときの状況を考えると、ここまでついてきてくれたすべての人を誇りに思うべきだと思う。

 

達成した目標については満足しているようですが、そうでない部分もあるように思えます。

「サッカーでは満足することはないと思っている。なぜなら、完璧というものは存在しないからだ。しかし、私たちは到達できない満足感を求めている。サッカーは毎日挑戦し、シーズンごとにもっともっと良くなっていかなければならないと信じているからだ。パリ・サン=ジェルマンのようなクラブでは、完璧や満足感というものは勝つことだけで得られるものだ。PSGのようなクラブでは、勝って、勝って、勝ち続けるしかない。いつもそう思ってやっている。それには非常に大きなエネルギーが必要で、常にプロであることに専念すれば困難や障害は必ず克服できると確信している。そして、それを実行することが課題だと思っている。」

監督としてクラブに戻ってきましたがファンと喜びを共有することができませんでした。あなたにとって辛いものでしたか?

「ああ、ファンと共に過ごせないことは最も難しいことだった。ファンのいる中でのスタジアムの雰囲気は唯一無二のものだ。すぐに解決してファンと共にチームとしてもっと強くなり、掲げた目標を達成できるようにしたい。」