トゥヘルにとって慣れ親しんだ場所

パリの監督は、自身が2015年から2017年に監督をしていたドルトムントとの試合に向けて準備万端である。ドイツ人指揮官にとって特別な試合になるであろう。

抽選が行われた時、トーマス・トゥヘルは慣れ親しんだ場所への帰省の可能性があるとわかっていた:「その可能性があるとわかっていたよ。色々な意味で特別だね。2年間監督をし、3年間あの地で暮らした。もっと楽な抽選結果はあったかもしれないが、しっかりこの結果を受け止めよう。」

2年間のBVBでの舵取りでは、107試合で67勝23分17敗、最後の最後には2017年にドイツカップを掲げることになった。パリでの1シーズン半では、94試合で73勝を挙げている。

彼はドルトムントのことをよく知っているし、シグナル・イドゥナ・パークでは功績を残している。BVBでの2シーズンでは平均で64%のボールポゼッション率を誇り、パリでの18ヶ月でも64.35%とあまり変わらない彼のスタイルが高いスタッツに表れている。似ている点はまだある:ドルトムントでは1試合平均でシュート16.3本に対してパリでは15.6本である。

パリの監督は火曜日に何が待ち受けているかわかっている:攻撃に強いドルトムントを期待している。「我々も相手のディフェンスを傷つけるだけのクオリティーを持っているし、どのような状況でも複数の得点を取ることができると思っているし、ドルトムントもそうだね。両クラブともボールを奪ってからが強いので、試合の大半を支配することができるかどうかが見ものだと思うよ。賢くリスクマネージメントをできるかどうかが鍵になってくると思うね:カウンター攻撃を受ける可能性が高いので、どこでボールを失うか、いつボールを失うか、どこでリスクを負うか、どこならリスクを負わないかを賢く考えなければならない。オープンな試合になり、両エンドで攻防が繰り広げられる試合になる可能性も高いね。」

オープンな試合、コンスタントなピンチ…。ディフェンスが成功への鍵となる。この分野でいえば、トゥヘルのパリは、自身の古巣を上回っている:ドルトムントの1試合平均失点数が1.08点なのに対して、パリは0.78点である。今シーズンのグループステージでは8失点(ホームで3失点)しているドルトムントに対して、パリは2点(アウェイのレアル戦での2失点)しか失っていない。パリはドルトムントの8得点より9点も多い17得点をグループステージで挙げている。

この対戦の最後の鍵となる部分はシグナル・イドゥナ・パークとパルク・デ・プランスの雰囲気となる。試合はピッチ上でも熱いものとなるが、それを囲むスタンドでも熱いものとなり、それに関してトゥヘルは自信があるという:「間違いなく我々の選手の方がこの舞台への経験もあるし、成功する可能性が高い。PSGでは3日ごとにあのようなプレッシャーを味わっていて、パルクでも似たような雰囲気が常にある。リバプール、ナポリ、ベルグラード、マドリード、イスタンブール、マンチェスターなどあらゆる場所での高い緊張感で冷静に戦い、自分たちのベストなパフォーマンスを発揮できることを証明してきた。彼らに紙面上だけであのパルクの雰囲気を教えるのは不可能だと思うね。」