ディ・マリアの輝かしいシーズンを振り返る

昨季はパリ・サン=ジェルマンに加入以来最高のパフォーマンスを見せ、チームを8度目のタイトルとなるリーグアン制覇に導いたアルゼンチンのアタッカー。現在は母国の代表チームの一員としてコパ・アメリカで戦っている“エル・フィデオ”の記録的なクラブシーズンを振り返る。

「大事なのはタイトルを獲ること。それこそが誰にとっても一番素晴らしいことだ」。シーズンのはじめにPSG TVのインタビューを受けたアンヘル・ディ・マリアはそう宣言していた。何よりもまずチームとして成功することを彼は常に一番に意識している。だがパリの中心的存在であるMFは11番のユニフォームを着て活躍を続け、2019年のベストパフォーマーの一人としてパルク・デ・プランスのピッチで輝きを放ち続けた。

ロシアワールドカップの激しい戦いを終えた直後だったにもかかわらず、ディ・マリアは最高の形でシーズンをスタートさせた。モナコと戦った8月のスーパーカップでは2ゴールを挙げ、4-0の勝利の立役者としてマン・オブ・ザ・マッチを受賞。リーグアンでも同じく好調なスタートを切り、開幕から5試合で2得点3アシストを記録した。

10月のアミアン戦(下記動画)では今季のハイライトとなるパフォーマンスを披露し、5-0の勝利を収めた試合で2アシストを記録。トーマス・トゥヘルのチームはこの時点で開幕10連勝となった。

国内リーグだけでなく、UEFAチャンピオンズリーグでも順調な結果が続いていた。ナポリ戦の終了間際にディ・マリアが決めた劇的な同点ゴールでグループ突破への望みを繋いだパリは、リバプールとレッドスター・ベオグラードに勝利を収めた結果、最終的にグループを首位で締めくくった。

写真: Copa90

残念ながらマンチェスター・ユナイテッドに敗れて欧州での戦いは終えたが、パリ・サン=ジェルマンは国内での戦いに集中。力強いパフォーマンスを継続し、4月には2年連続となるリーグタイトルの獲得を決めた。シーズン全体を通しておそらく最大のハイライトとなったと言える試合は、宿敵マルセイユとのル・クラスィクだろう。「ここに来てから今まで戦ってきた中でも特に重要な試合のひとつだったと思う」と11番も後にコメントしていた。パルク・デ・プランスで3-1の勝利を収めた試合で“エル・フィデオ”は大暴れし、チームの3得点のうち2点を記録してみせた。

ディ・マリアはシーズンを通して試合の勝利に繋がるようなパフォーマンスを披露してきた。過去にも欧州のビッグクラブで見せ続けてきた力だ。アルゼンチン代表のチームメートであるレオ・メッシと同じロサリオ出身の彼は、これまでベンフィカ、レアル・マドリー、マンチェスター・ユナイテッドでプレーしてきた。だが数字の上で彼が最も結果を残した場所はパルク・デ・プランスだ。1年目にはリーグアンで29試合に出場し、その時点ではキャリアハイとなった10得点を記録。2018/2019シーズンにはリーグ戦12得点、公式戦19得点を挙げた。この活躍についてアンヘルは、PSG TVのインタビューに次のように話している。

「11アシストも記録したし、素晴らしいシーズンだった。間違いなくこのクラブに来て以来最高のシーズンだ。こういう形で自信を持てるのは大事なことだ。これまでビッグクラブでプレーしてきた理由、今でもパリ・サン=ジェルマンのようなビッグクラブでプレーできる理由を示す必要があった。ここでの契約を2年間延長したのもそのためだ。たくさんのトロフィーを獲得して、サッカーをプレーすることを大好きでい続けたいと思う。ここではそれが可能だ」

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アンヘルがまさにその通りの姿を見せていることは誰の目にも明らかだ。笑顔を浮かべてプレーし、フランスの首都にやってきたその日から変わらないポジティブな意識を持ち続けている。パリのファンたちは、ディ・マリアのアルゼンチンも含めて、南米出身のパリの選手たちが成功を収められることを願っている。それから十分な休みを取った上で、31歳の彼は再びフランスでのシーズンに意識を集中させ、パリにさらなるタイトルをもたらしてくれることだろう。

 

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