チアゴ・シウバ「このクラブに情熱を持っている」

またもリーグ優勝を成し遂げたパリ・サン=ジェルマンのキャプテンが今季の成功を振り返った。

チアゴ、今季はまたひとつ優勝メダルを手に入れられましたが、キャプテンとして今季を振り返ってどう思われますか?
「タイトルを獲るのはいつでも大事なことだ。それが僕らの一番の目標だからね。リーグで優勝するか2位になれなければ、チャンピオンズリーグでも戦えない。だからこそ勝たなければならないし、今季勝てたことを嬉しく思っている。パリ・サン=ジェルマンなんだから勝つのは簡単だと思う人も多いが、ピッチ上に立てば相手は何もプレゼントしてくれるわけじゃない。勝つために努力しなければ勝つことはできない」

優勝候補だからといって簡単なわけではないということですね
「欧州のどの国でも同じことだ。リーグが開幕する時点では優勝候補としてスタートするチームがいても、本当に勝てるかどうかは分からない。イタリアではユベントスが過去8年間優勝しているが、誰からも何も言われることはない。マンチェスター・シティが2年連続で優勝したイングランドでも同じことだ。僕らにはリーグ優勝の資格があった。残念ながらクープ・ドゥ・ラ・リーグとクープ・ドゥ・フランスでは敗れてしまったが…サッカーはそういうものだ。勝つために戦っているが負けることもある。負けた時にはすぐに立ち直り、また勝てるようにしなければならない」

数字的にも今季は素晴らしいシーズンでした。
「そのとおりだが、中には今季は良くなかったと言う人もいる。いつも言っているように、パリ・サン=ジェルマンは成長を続けている若いクラブだ。僕は7年間ここでプレーしているが、チームは大きく成長してきた。サッカーでは勝てる時もあれば負ける時もある。そういうものなんだ。その困難を乗り越えなければならない。チームが批判を受けたとしても、苦しい時にこそお互い支え合うべきだ。いつも正しい姿勢を持ち続ける必要がある。周りがどう考えているか、何を言っているかを気にするべきじゃない。選手である自分たちの考えに集中するべきだ」

新監督の下でチームはすぐに機能し始め、順調なスタートを切ることができました。これほどすぐにうまくいき始めたのは予想外でしたか?
「正直に言って、あれほど良い形でシーズンをスタートできるとは思っていなかった。僕がチームに合流したのは中国で開催されたトロフェ・デ・シャンピオンのモナコ戦の5日前で、5回の練習をしただけで試合に臨んだ。テクニカルスタッフや監督とあんなにすぐに近い関係になれるとは思わなかった。すごく良い関係を築くことができていて、一緒に良い仕事ができている。監督とキャプテンの関係は大事だからね。信頼してもらえているのは素晴らしいことだし、彼と一緒に仕事をするのを気に入っているよ」

来季のチームはどうすれば成長できるでしょうか?
「何がうまくいっていて、何がうまくいっていないかに目を向ける必要がある。国内リーグでは今の姿勢を持ち続けるべきだ。簡単ではないし、当たり前のことなど何もないと分かっている。リーグアンの最初の14試合では本当に良い戦いができて、すごく順調なスタートを切ることができたと思う。だがシーズンの中では苦しい場面もある。リバプールとの1試合目もそうだった。それでも僕らは立ち直って、より強くなることができた。チャンピオンズリーグでは、あんな形で敗退するような戦いはしていなかったと思う。マンチェスター・ユナイテッドのことは最大限に尊重しているが、僕らには勝利の資格があった。だが先程も言ったように、これもまたサッカーなんだ」

個人としても素晴らしいシーズンだったと思います。今までで最高のチアゴ・シウバ選手を見せられましたか?
「このユニフォームのためにベストを尽くし続けたいと思っている。クラブが今まで僕にしてくれたことを考えれば、大きな恩があると感じている。このクラブに対して情熱を持っているんだ。フランス国籍を取得した今では特にそうだ。僕もファンと一緒に悔しい思いを味わってきたけど、このチームのために全力を尽くそうとしている。キャプテンとして、自分の成長へのモチベーションを持ち続けなければならない。チームと共に良いシーズンを過ごすことができたと思う。僕らは全てを勝ち取れる力を持ったチームだった。来年はさらに強くなって戻ってくるべきだ」

ディジョンとの試合後のパルク・デ・プランスの光景は素晴らしいものでした。ファンと一緒に優勝を祝えたことの意味は?
「チャンピオンズリーグなどの敗戦を悲しんでいたファンも多かったとはいえ、タイトル獲得はクラブにとって大事なことだ。いつも特別なものだと僕も思っている。トロフィーを掲げる時にはいつも、その瞬間にたどり着くまでに乗り越えてきた全てのことを思い出している。信じられないような瞬間だ」